こんにちはーカクタスぽよです!今回は緑色で大きく膨らんだ、茎の基部が印象的な落葉樹アデニア・グラウカの紹介をします。
グラウカとは?
アデニア属の基本説明
属名であるアデニアの由来には2つの説があります。
1つは、特定の種の葉柄や葉にある腺(ギリシャ語でアデン)にちなんで名付けられたという説と、もう1つは、発見されたイエメンの都市の名前に由来している説があります。
グラウカの基本説明
グラウカはギリシャ語の「glaukos」=「灰色がかった」「くすんだ灰緑色」に由来し、灰色がかった葉のことを指しているそうです。
南アフリカに限らず、ボツワナ南東部でも見ることができ、南アフリカでは、北部に分布し、岩場、砂地に生育しています。
グラウカの奇妙な形、丈夫で丸みを帯びた緑色の葉、膨らんだ茎、絡みつくようなつる、そして自然な盆栽のような姿は、コレクターに人気のある種となっています。
緑色で大きく膨らんだ茎の基部が印象的な落葉樹で、大きく膨らんだ茎の先端から細い茎を出し、光沢のある掌状の葉(基部まで5節に分かれている)をつけ、葉の付け根には、目に見える腺があります。
茎にはつるがあり、それを利用して背丈を伸ばすことができるのです。
現地では、晩冬から晩夏にかけて、甘い香りのする黄色い花を咲かせます。雌雄の花は別々の株につき、雄は2~5個、雌は1~3個の花序をつけます。
グラウカの自生地での姿
グラウカの大きく膨らんだ茎は、夏の雨季に水分を吸い上げて蓄え、貯水器として機能し、暑くて乾燥する時期や、寒くて乾燥して霜が降りる冬などの悪条件に耐えることができます。葉や茎に施された灰色がかったコーティングが太陽光や熱を反射し、高温で乾燥した気候の中で生存・繁栄するのに役立っているのです。
自生地では、花にハチやチョウなどの昆虫や、昆虫食の鳥が集まってきます。葉の付け根にある腺には、受粉を助けるアリがよく訪れ、アリが他の植物食性昆虫からグラウカを守っているのかもしれません。
グラウカの「ヒヒ毒」という現地での通称は、ヒヒの群れが果肉入りの種子を食べて、毒と同じような症状が出るのを観察したことに由来すると言われています。
グラウカの取り扱い注意点
すべての部位に毒があることが知られているアデニア・ディギタータとは異なり、地元の人々が伝統的に水分源として利用していることが知られているため、茎に毒はありません。
ただし、葉には青酸グルコシドを含んだ毒があり、種子にも毒性があるので、毒草として扱い、取り扱った後は手を洗うのがよいでしょう。
グラウカの育て方
酸性土壌で最もよく育ちますが、ほとんどの多肉植物に適した培地でも生存することができます。
霜が降りず、暖かい気候で、大きな容器か屋外で育てます。水はけのよい酸性土壌で、日当たりから半日陰まで、風通しのよい場所が必要で、冬の間は、植物の水分摂取量が多くなる夏の活発な成長期まで、乾燥した状態を維持するのがベストです。
春の育て方
春は成長期で開花期に入るので、積極的に育てる環境を整えましょう。
休眠期の断水状態から、春先に葉が出る兆しがあったら徐々に水やりを開始します。最終的には、用土が乾いたら鉢底から水が出てくるくらいたっぷり水をあげます。
日当たりと風通しの良い雨除けのある屋外に置き、薄めの液体肥料を1ヶ月に1回程度与えます。
植え替えや剪定、種蒔きにも適した季節です。
夏の育て方
夏も引き続き成長期です。
梅雨時期の雨は根腐れを起こさないよう注意します。
秋の育て方
秋も引き続き生育期ですが、冬に向けて休眠期に入ります。
落葉と共に、徐々に水やりの回数を減らし、休眠期の断水に向けて準備をします。
冬の育て方
冬は休眠期に入ります。
休眠期の間は土を乾燥を保つ必要があります。霜がおりるような環境に置かないよう、注意が必要です。可能なら室内の窓辺に入れ、管理しましょう。
グラウカの増やし方
グラウカは、種子と挿し木の両方から育てることができます。しかし、挿し木の場合、茎が太くなり、尾状突起ができないことがあるので、最も好ましいのは種子による方法です。
挿し木方法
挿し木の長さは指1本から鉛筆1本程度で、若いものや新鮮なものほど発根の可能性が高くなります。
収穫した挿し木は、腐敗を避けるため、健康で切り口がきれいであることを確認することが大切です。
挿し木は、発根ホルモン剤を塗布し、パーライトなどを混ぜた、保水性が高く、水はけのよい、軽くて不活性な発根用培地に挿します。発根したら、鉢植えにして成育させることができます。
種蒔き方法
春から初夏にかけて種を蒔きます。粗い砂や砂利を混ぜた多肉植物用の育苗用土に蒔くと発芽率が上がります。
しかし、種から育てる場合の成長は非常に遅いので、定着したり、望ましい大きさになるまでに何年もかかることがあります。
コメント